ウクライナ：ダム決壊によりザポリージャ工場の冷却池が危険にさらされる

原子力安全機関は、プールの損失は必ずしも壊滅的なものではないが、安全性への懸念が劇的に増大すると述べている

フランスの原子力安全機関によると、ザポリージャ原子力発電所の冷却池は、カホフカダムの破壊と貯水池の排水の結果、崩壊の危険にさらされている。

パリに本拠を置く放射線防護・原子力安全研究所（IRSN）の報告書によると、反対側に貯水池がなければ、冷却プールの水の内圧が周囲の堤防を突破する可能性がある。

原発の核燃料のメルトダウンを防ぐためにポンプ車など他の水源を導入できるため、プールの喪失は必ずしも壊滅的なものではないが、冷却プールの喪失は原発の安全上の懸念を劇的に増大させるだろう。 。

ウクライナの原子力エネルギー公社エネルゴアトムの関係者らは、最悪のシナリオでも冷却池周囲の堤防の決壊は部分的なものであり、炉心や使用済み燃料を冷却するのに十分な水はまだ存在すると述べたが、工場を占拠しているロシア軍による妨害行為の危険性を警告した。

火曜日のカホフカダムの決壊以来、その貯水池はドニプロ川とその先の黒海に排水されており、まもなく原子炉冷却に使用される一連の噴霧池に水を汲み上げるために使用される取水口を下回ることになる。現場には炉心と使用済み燃料が保管されており、貯水池として使用されるはるかに大きな冷却プールもある。

ウクライナの水力発電会社ウクルハイドロエネルゴのイホル・シロタ所長は、「我々はこのデッドゾーン（高さ12.70メートル）に到達しつつある。これ以降はザポリージャ発電所の冷却池にも取水がなくなる」と語った。木曜日。

ウクライナ、国連、EU、その他の世界の指導者がロシアの責任を追及しているダム災害を受けて、国際原子力機関(IAEA)のラファエル・マリアーノ・グロッシ長官は、「この冷却を確実にすることが極めて重要である」と警告した。池はそのまま残っています。」 「その完全性を潜在的に損なうようなことは何もしてはならない」と同氏は述べた。

同氏はその後、原子炉やその他の地域を冷却するためにカホフカ貯水池からの水が依然として発電所にポンプで送られているが、そのレベルは以前は不可能だと考えられていた値にあると付け加えた。

グロッシ氏によると、発電所は貯水池の上に数カ月分の水を蓄える大きな冷却池にも依存できるという。

IRSNの報告書は、たとえロシアの妨害行為がなかったとしても、池の周囲の堤防の健全性は崩壊の危険にさらされている可能性があることを示唆している。

「ドニプロ川の水位の低下は、盆地に含まれる水の圧力により、盆地からの漏水、さらには周囲の堤防の決壊につながる可能性がある」と同報告書は述べた。 さらに、エネルゴアトムは2011年の津波後の福島原発事故後にストレステストを実施したと付け加えた。そのテストでは、堤防が「発電所付近のドニプロペトロウシクの高さ10メートルに耐えられる」と推定されたと述べた。

「この水位と貯水池の水密性は今後数日間注意深く監視されるだろう」と報告書は述べている。

IRSNの原子力安全担当副局長であるカリーヌ・ヘルヴィウ氏は、ザポリージャ原発の6基すべての原子炉は、この地域での戦闘の結果、数カ月前に停止されていたため、原発の冷却ニーズは限られており、他の原子炉で満たせる可能性があると述べた。手段。

「水圧によって堤防が破壊された場合、ドニプロ川や近くにある他の流域からポンプ車で水を運ぶなど、散水池に水を補充する他の手段がある」とヘルヴィウ氏はガーディアン紙に語った。

IRSNの報告書について質問されたエネルゴアトム関係者は、「カホフカ貯水池の水位が10メートル未満に低下した場合、冷却池のダムは崩壊する可能性があるが、完全には崩壊しない。崩壊するのは上部だけである可能性がある」と述べた。

「それでも、残る水の量は植物を低温状態に保つのに十分です。」

エネルゴアトムのペトロ・コティン社長は木曜日、ザポリージャの現在の給水量は「原子力発電所を安全な運転状態に保つ」のに十分であると述べたが、ロシアの妨害行為の脅威については警告した。

コティン氏はウクライナのテレビのインタビューで、「ロシア人がカホフカ水力発電所を爆破したという事実そのものが、ロシア人が地球上に人災を引き起こすことに何の躊躇もしていないことを示している」と語った。 「彼らはザポリージャNPP（原子力発電所）の領土でも同じことをすることができる。その結果は非常に悪いものになるだろう。」

「ザポリージャ原子力発電所では、内部とそこへのアクセス道路の両方で大量の地雷が掘られています」と彼は述べた。 「ロシア人が工場の設備を採掘したかどうかについては、現時点では情報がありません。これは工場が解放された後に判明するでしょう。」

物理学者であり、憂慮する科学者連合の原子力安全部長であるエドウィン・ライマン氏は、「論文が指摘しているように、冷却池の完全性を脅かすものはすべて合併症を引き起こし、噴霧池に水を供給する別の手段が必要になるだろう」と述べた。 。

「現時点での私の主な懸念は、現場の脆弱性が増大していることと、人員が減ってストレスを抱えている人員が長期にわたる緊急事態に対処できるかどうかが不確実であることだ。」